第三回: 有限オートマトンと線形文法
2010 年 4 月 23 日
http://www.sw.it.aoyama.ac.jp/2010/Compiler/lecture3.html
© 2005-10 Martin J. Dürst 青山学院大学
[都合により削除]
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(提出なしだが、出来なかった人は次回にノートパソコンを持ってきて下さい。)
自分のノートパソコンに cygwin をダウンロード、インストールする。インストールの手順で必ず
gcc, flex と bison
を選ぶ。(家にダイアルアップ回線しかなかったら学校でやった方がよい。)
flex
、bison
、gcc
の動作確認flex -V
で flex のバージョン確認bison -V
で bison のバージョン確認gcc -v
で gcc のバージョン確認 (v
は小文字)文法 | Type | 言語 | オートマトン |
---|---|---|---|
句構造文法 | 0 | 句構造言語 | チューリング機械 |
文脈依存文法 | 1 | 文脈依存言語 | 線形拘束オートマトン |
文脈自由文法 | 2 | 文脈自由言語 | プッシュダウンオートマトン |
正規文法 | 3 | 正規言語 | 有限オートマトン |
正規言語は字句解析に使用
これらは全て同じ力を持って、正規言語を定義・受理する
(automaton はギリシア語で、複数は automata)
(state transition diagram)
(state transition table)
a | b | |
---|---|---|
→A | B | A |
B | C | A |
*C | C | A |
有限オートマトンは (Q, Σ, δ, q0, F) の五字組で定義
決定性 (DFA) | 非決定性 (NFA) | |
同時に | 一つの状態 | 複数の状態 |
受理条件 | 現在の状態が受理状態 | 現在の状態の一つ以上が受理状態 |
ε 遷移 | 不可 | 可能 |
動作関数の型 | δ: Q × Σ → Q | δ: Q × (Σ ∪ {ε}) → 2Q |
アルゴリズムの原理:
全ての NFA は同等の DFA に変換できる。全ての DFA は NFA でもある。
よって、DFA と NFA の受理能力が等しい。
実装は DFA の方が簡単が、テーブルは大きくなる可能性がある。
ε | 0 | 1 | |
S | {A} | {} | {} |
A | {} | {A,C} | {B} |
B | {} | {} | {A} |
C | {} | {} | {} |
ある DFA から同等の最小の DFA を次の通りに作れる:
最小化で:
(linear grammar)
規則の形 | 名称 |
A → aB | 右線形規則 (非終端記号が右) |
A → Ba | 左線形規則 (非終端記号が左) |
A → a (又は A →ε) | 定数規則 |
左線形文法 (left linear grammar): 左線形規則と定数規則しか含まない文法
右線形文法 (right linear grammar): 右線形規則と定数規則しか含まない文法
左・右線形文法はともに正規文法と言う
(一般の線形文法は文脈自由文法の一種)
右線形文法と NFA の対応 (ε が考慮外):
左線形文法も同様 (語を右から読み込むと考えられる)
A → aB | bA
B → bA | a | aC
C → bA | a | aC
(提出不要)
flex
、bison
、gcc
の動作確認
確認が出来なかったら来週ノートパソコンを持参しなさい