プログラミング基礎 II

第七回 (2009年11月30日)

並び換え

http://www.sw.it.aoyama.ac.jp/2009/PB2/lecture7.html

Martin J. Dürst

duerst@it.aoyama.ac.jp

前回のまとめ

条件によって出力をもっと便利にできる
条件の組み合わせ: and (かつ)、or (又は)、
not() (ではない)
四則演算など: +, -, *, div, mod など
数字などの比較: <、>、<=、>=、=、!=
position() で現在のものの番号、last() で最後のものの番号が取れる
条件は xsl:apply-templates@select と xsl:template@match で使える

前回の演習・宿題

前回や前々回の演習で作った出力 (もしくは今日出された正解例) を色々な条件によって分かりやすくする。

正解例: table_conditions.xsl

並び換えの概要

データの出力を決まった順番にしたい場合が多い
順番には方向がある:
- 小さい方が先 (ascending, 昇順)
- 大きい方が先 (descending, 降順)
順番は文書の場合と数字の場合が違う:
- 数字の場合: 1, 2, 3, 5, 8, 10, 15, 20, 100
- 文字列の場合 (辞書と同様): '1', '10', '100', '15', '2', '20', '3', '5', '8'
順番は二つ以上のデータ項目によることもある
(例: 学部と学科)

並び換えの要素: `<xsl:sort>`

<xsl:apply-templates> の中に使用
並び換えに使う項目の指定
詳細の指定

具体例 (本を値段で降順に):

<xsl:apply-templates select='book'>
  <xsl:sort select='property/price'
       data-type='number'
       order='descending' />
</xsl:apply-templates>

`<xsl:sort>` の属性

@select: 並び換えに使う項目の指定
例: @isbn, property/price
@data-type: text (文字列、即定値) 又は number (数字)
@order: ascending (昇順、既定値) 又は descending (降順)
@lang: 言語依存の並び換え
日本語を指定しても余り効果がない (読みのデータが必要)
@case-order: 大文字と小文字しか差がない場合の順番

具体例: abc7.xml と abc7.xsl

複数の項目による `<xsl:sort>`

項目ごとに <xsl:sort> を一つ記述
主に並び換えに使いたい項目は先
更に細かい並び換えに使いたい項目は後

具体例:

<xsl:apply-templates select='学生'>
  <xsl:sort select='学部' />
  <xsl:sort select='学科' />
</xsl:apply-templates>

ノードの明示的出力

テキスト: <xsl:text>文書</xsl:text>
(使用例: 空白の出力)
コメント: <xsl:comment>コメント文 </xsl:comment>
要素: <xsl:element name='要素名'>要素の内容</xsl:element>
属性、処理命令も同様
要素、属性は名前意が未定などの場合に使用

自分で新しい変換ファイルを作る

既にある変換ファイルから部分部分に移す
全体の要素 (<xsl:transform>) から開始
ルートノード用のテンプレート:
<xsl:template match='/'>
その中に出力の外側 (<html>, <head>, <title>, <style>, <body>, <h1> など) を書く
ルートの子供を出力したいところに
<xsl:apply-templates> を使用
同様に次々とテンプレートを作成
頻繁に途中の結果をチェック

次回の予定

30分程度のミニテスト

演習 1

提出: 12月 4日 (金曜日) 22:00 までに Moodle に .xsl のファイルを投稿

以前の演習で作った出力 (もしくは正解例) に次の機能を追加しなさい:

コメント出力: 「翻訳者無し」をコメントとして出力、ファイルの頭に変換ファイル作成者をコメントとして出力など
テキスト出力: 作者、翻訳者で姓と名の間に半角スペースを追加など
並び換え: 表の部分は値段の大きい順や小さい順、著者の数の順、ISBN の順など (翻訳ありの本と翻訳なしの本は別の順番)、リストの部分は評価の数の順で、評価は点数の順など

プログラミング基礎 II

第七回 (2009年11月30日)

並び換え

Martin J. Dürst

目次

前回のまとめ

前回の演習・宿題

並び換えの概要

並び換えの要素: <xsl:sort>

<xsl:sort> の属性

複数の項目による <xsl:sort>

ノードの明示的出力

自分で新しい変換ファイルを作る

次回の予定

演習 1

並び換えの要素: `<xsl:sort>`

`<xsl:sort>` の属性

複数の項目による `<xsl:sort>`