情報数学 I

第三回: 基本概念: 集合など (2011年10月14日)

Martin J. Dürst

http://www.sw.it.aoyama.ac.jp/2011/Math1/lecture3.html

AGU

© 2005-11 Martin J. Dürst 青山学院大学

今回の目次

前回の宿題の解答

Q: 次の奇数変換を行いなさい

a の基数 a b の基数 b
8 155 10 109
10 93 7 162
2 10010100101111110 16               1297E
9 835642 3 221012201102
8 7531246 16 1EB2A6
11 A987 2 11100010011110
27 HAHO45 9 571586135

Q: Why do computer scientist always think Christmas and Halloween are the same ?

質問: なぜ情報テクノロジーの専門家はクリスマスとハロウィーンをいつも誤解するか。

Halloween October 31 oct 31 八進数で 31
Christmas December 25 dec 25 十進数で 25

もう一つの冗談

質問: 情報テクノロジーで還暦は何歳か

64 = 26

Moodle について

まだ授業登録できてない人は授業後に集まること!

集合の概念

(set)

同一性について

集合の表現

集合の演算: 和集合

(union, sum)

集合の演算: 積集合

( intersection, product)

集合の演算: 差集合

(difference set)

全体集合

集合の演算: 補集合

(complement, complementary set)

集合の図

ベン図 (Venn diagram)

 
 
 
 
 
 
 

部分集合

集合の大きさ

ベキ集合

集合演算の法則

  1. ベキ等律: AA = A; AA = A
  2. 交換律: AB = BA; AB = BA
  3. 結合律: (AB) ∩ C = A ∩ (BC); (AB) ∪ C = A ∪ (BC)
  4. 分配律: (AB) ∩ C = (AC) ∪(BC);
    (AB) ∪ C = (AC) ∩ (BC)
  5. 吸収律: A ∩ (AB) = A; A ∪ (AB) = A
  6. 対合律: A = (Ac)c
  7. 排中律: AAc = U
  8. 矛盾律: AAc = {}
  9. ド・モルガンの法則: (AB)c = AcBc;
    (AB)c = AcBc

演算の法則

演算 (operation) に色々な法則が考えられる

演算子 (operator) と被演算子 (operand) の種類によって成立が決定

よくあるパターン (雛形) の名前:

演算の法則の例

名前: 交換律 (commutative law)

パターン (△ は「何かの演算子」): ab = ba

成立の具体例:

非成立の例:

集合の限界

今週の宿題

提出方法: プレーンテキスト (メモ帳など、ファイル名 set.txt) のファイルを作って、Moodle で 10月21日 (金曜日) 22:00 までに提出。

  1. 自分で四個の元の集合を作る。他人と同様なものを使うと減点される。
  2. 1. のベキ集合を作る
  3. 元の数がゼロ個から六個までの集合のベキ集合の大きさの表を作る。例:
    |A|     |P(A)|
    0       ?
    1       ?
     ...     ?
  4. ある集合の大きさとそのベキ集合の大きさの関係を式で表し、その式の根拠について簡単に説明する。
  5. ゼロ個から五個の元の集合の同じ大きさの部分集合の数を数えて表にまとめる。例:
    |A|     n       |{B|B⊂Aかつ|B|=n}|
     ...     ...     ...
    2       1       2

注意

来週 (10月21日) は海外出張のために休講

再来週 (10月28日) は青山祭のためお休み

次の授業は 11月4日 (金)