後期試験 ・ 2020 年 1 月 31 日 2 時限実施 ・ ページ
授業 科目 |
情報数学 I | 学生番号 | 学科 | 学年 | 組 | 番 | フリ ガナ |
評点 | ||||||||
氏名 | ||||||||||||||||
担当者 | DÜRST, Martin J. |
下記の表に論理式 C∨¬(A→C)∧B の計算の途中経過と結果を記入しなさい。(10 点)
A | B | C | A→C | ¬(A→C) | ¬(A→C)∧B |
C∨¬(A→C)∧B |
F | F | F | T | F | F |
F |
F | F | T | T | F | F |
T |
F | T | F | T | F | F |
F |
F | T | T | T | F | F |
T |
T | F | F | F | T | F |
F |
T | F | T | T | F | F |
T |
T | T | F | F | T | T |
T |
T | T | T | T | F | F |
T |
C∨¬(A→C)∧B の短い方の標準形とその名称を書きなさい。 (4 点)
(A∨B∨C) ∧ (A∨¬B∨C) ∧ (¬A∨B∨C); 乗法標準形 (連言標準形)
上記の標準形を出来るだけ短く書きなさい。 (3 点)
A∧B ∨ C
次の論理式の回路の図を書きなさい。/ Draw the circuits diagrams for the following Boolean formulæ.
¬Q ∨ Z ∧ T | NAND(NOR(A,B),XOR(A,B)) |
---|---|
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下記の表の二つの非演算子 (非演算子 1 と非演算子 2) の掛け算が間違っている結果 (結果 1 又は結果 2) の右側の枠に×を付けなさい。間違っている結果は行ごと一つ。基数欄は非演算子と結果の基数を示す。
番号 | 基数 | 非演算子 1 | 非演算子 2 | 結果 1 | 判定 1 | 結果 2 | 判定 2 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
例 | 9 | 12 | 8 | 106 | X | 107 | |
10 | 3856378942 | 9846593 | 37972193895644606 | 37972093895644606 | X | ||
16 | A83F | B7C9 | 78C92277 | 7DC92277 | X | ||
3 | 12012101 | 20110012 | 1021112120102212 | X | 1020112120102212 | ||
7 | 543201 | 6425310 | 5224164050310 | 5234164050310 | X | ||
20 | GH9 | FG73 | D5HEGF7 | X | D6HEGF7 |
次の表の基数変換を行いなさい。
番号 | a の基数 | a | b の基数 | b |
---|---|---|---|---|
例 | 2 | 10111100 | 16 | BC |
6 | 1014 | 10 | 226 | |
2 | 10101010 | 10 | 170 | |
5 | 3020121314 | 25 | FA789 | |
7 | 6363 | 10 | 2250 | |
10 | 999 | 3 | 1101000 | |
4 | 13311203101 | 8 | 7654321 | |
20 | BG | 10 | 236 | |
9 | 83 | 18 | 43 | |
3 | 12202122212012 | 9 | 5678765 | |
16 | CAFE | 2 | 1100 1010 1111 1110 | |
16 | 78B4FDFE | 4 | 1320231033313332 | |
2 | 1111 1010 1101 1110 0000 1111 1111 | 16 | FADE0FF |
下記の行列 (大きな丸括弧省略) の推移的閉包を求め、求め方を説明しなさい。
1 0 1 0 1 0 0 1 1
1 1 1 0 1 0 0 1 1
上記の配列を自分と合成する (配列の掛算、ただし足し算の代わりは ∨) と上記のようになる。これをさらにもとの行列と合成しても変わらないので、推移的閉包に達している。
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次の情報数学関連の英語の用語に相当する日本語の用語を書いて、簡単に説明しなさい。日本語の用語ではカタカナをできるだけ避けなさい。 / For the following English terms from Discrete Mathematics, write their Japanese equivalent and a short explanation. For the Japanese terms, avoid Katakana as much as possible.
次の式が恒真である前提の下、その双対を書きなさい。/ Write the dual of the following formulæ, assuming they are tautologies.
A ∧ B ∧ T = F ∨ B
A ∨ B ∨ F = T ∧ B
F ∨ ¬Q = ¬T ∨ T
T ∧ ¬Q = ¬F ∧ F
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この授業で一番分かりにくかったことを書きなさい。 (決まった正解はありません。「英語」とだけ答えないこと。)
What was most difficult to understand in this course? (There is no definite answer. Do not simply answer "English".)
@@@@
@@@@
この授業で一番勉強になったことを書きなさい。 (決まった正解はありません。)
What topic in this course was most interesting for you? (There is no definite answer.)
@@@@
@@@@
一回目の授業では参考書の購入 (又は借り出し) と熟読が強く進められました。熟読した参考書の詳細 (文献情報) を書きなさい。参考書を読まなかった場合、その理由を書きなさい。
廣瀬健著、情報数学、
電子情報通信学会編、コロナ者
C = {2, 3, 4, 5, 6, 7} 内の関係 R で、xRy は x を y で割った余りが 1、又は y を x で割った余りが 2 の場合だけ真である。R を下記の五つの表現形式で書きなさい。
順序対の集合 (外延的記法): {(3,2),(3,5), (4,2),(4,3),(4,6), (5,2),(5,4),(5,7), (6,2),(6,5), (7,2),(7,3),(7,6)}
順序対の集合 (内包的記法): {(x,y) | x∊C ∧ y∊C ∧ (x mod y = 1 ∨ y mod x = 2)}
グラフ (4 点) | 行列 (4 点) | 表 (4 点) | |||||||||||||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
[図省略] | 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1 0 0 1 1 0 0 1 0 1 0 1 0 0 1 1 0 0 1 0 0 1 1 0 0 1 0 [大きい丸括弧省略] |
|
R の場合、授業で習った四つの関係の性質の有無を、「...である、...ではない」という形で書きなさい。
For R, for each of the four properties discussed in the course, write whether it holds or not. (4 点)
反射的ではない、対称的ではない、反対称的である、推移的ではない
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右のハッセ図のブール代数について、下の表を埋めなさい。(6 点)
番号/# | 項目/item | 回答/answer |
---|---|---|
0 | 1 | |
1 | 105 | |
⫬ | 105 / a | |
△ | 最大公 約数 [@@@] | |
▽ | 最小公倍数[###] | |
半順序 | divisibility |
[@@@] を定義しなさい。(2 点)
最大公約数は、引数を両方とも余りなく割れる最大の整数である。
[###] を定義しなさい。(2 点)
最小公倍数は、両方の引数の共通の最小の倍数である。
自然数 (正の整数) 一般において、以下の小問の法則について、それぞれ三つのことを書きなさい。①日本語の用語。②上記の [@@@] と [###] を使って、性質そのもの一つ (△ の代わりに gcd, ▽ の代わりに lcm を、関数の形式で使うこと。) ③その性質が恒真であることが分かるような説明。(それぞれ 4 点)
例: commutative law: 交換率; gcd(a, b) = gcd(b, a); (説明: 都合により省略)
idempotent law: 冪等率; gcd(a, a) = a; a より大きい数では a を割れないが、a では a を割れるので、a は a を割れる最大の数、すなわち最大公倍数。
associative law: 結合率; lcm(lcm(a, b), c) = lcm(a, lcm(b, c)); 三つの自然数の最小公約数は、計算の順番に依存しないで同じ。
absorption law: 吸収率; gcd(a, lcm(a, b)) = a;
lcm(a,b) は a の倍数。a の倍数と a の最大公約数は a 以外ない。
distributive law: 分配率; gcd(a, lcm(b, c)) = lcm(gcd(a, b), gcd(a, c)); 素因数分解で考えるとわかる。gcd は共通の素因数だけ (すなわち、かつ)、lcm はどちらかに含まれている素因数を全部 (すなわち、または) を使う。 素因数ごとに論理式に置き換えられるので、恒真である。
自然数の集合 ℕ+ は、上記の法則が恒真であるにもかかわらずなぜブール代数でないかを書きなさい。(4 点)
零元は 1 ですが、単位限 (太字の 1) は、ℕ+ に最大数がないので存在しない。そうすると ⫬ も定義できない。その二つがないと、ブール代数の条件を満たない。
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一定の長さ n の、ある規則を満たすビット列とそれらの数 nob(n) を長さ n = 5 までに次のテーブルで示す。(nob は「number of bitstrings」の略。)
n | ビット列 | nob(n) |
---|---|---|
0 | "" (空のビット列) | 1 |
1 | 0 , 1 | 2 |
2 | 00 , 01 , 10 | 3 |
3 | 000 , 001 , 010 ,
100 , 101 | 5 |
4 | 0000 , 0001 , 0010 ,
0100 , 0101 ,
1000 , 1001 , 1010
| 8 |
5 | 00000 , 00001 , 00010 ,
00100 , 00101 ,
01000 , 01001 , 01010 ,
10000 , 10001 , 10010 ,
10100 , 10101
| 13 |
規則を考え、書きなさい。ヒント: 1
のビットをよく見る。規則を満たさないビット列も考える。(3 点)
1 が連続ではない全てのビット列。
順番を上記の表の順番と同様にする場合、長さ6の規則を満たすビット列の最初の5個と最後の5個を書きなさい。(4 点)
最初の5個: 000000, 000001, 000010, 000100, 000101
最後の5個: 100100, 100101, 101000, 101001, 101010
規則を満たす長さ 6, 7, 8 それぞれのッビト列の場合の数を書きなさい (3 点):
nob(6) = 21
nob(7) = 34
nob(8) = 55
一般に長さ n の場合、規則に合うビット列の数を、n より小さい場合の数から計算できる式を書きなさい。その場合の n の有効範囲も書きなさい。(4 点)
式: nob(n) = nob(n-1) + nob(n-2) 有効範囲: n >= 2
式の有効範囲以外の nob(n) の値を直接定義しなさい。(2 点) nob(0) = 1, nob(1) = 2
上記の式を数学的帰納法で証明しなさい。ヒント: 基底と仮定はそれぞれ二つ必要。式の変換は必要ない。ビット列の先頭を見るとよい。(10 点)
ステップ 1: 基底: 定義により、nob(0) = 1, nob(1) = 2、表で確認可能。
ステップ 2: 帰納: 証明したいこと: nob(k+1) = nob(k) + nob(k-1) (k>=1)
a. 仮定: nob(k) と nob(k-1) がそれぞれ長さ k、k-1 の、規則を満たすビット列の数。
b. 規則を満たす長さ k のビット列は規則を満たす k より小さい長さのビット列から作られる。
規則を満たす長さ k のビット列を二種類に分ける:
0 のビットからスタートするものと 1 のビットからスタートするもの。
0 のビットからスタートするものは、規則を満たす長さ k のビット列から、先頭に 0 を付けることで作成可能。その数は nob(k) である。
1 のビットからスタートするものは、その次のビットが 0 でないと規則に違反するため、必ず 10 からスタートする。
よって、1 からスタートするものは、規則を満たす長さ k-1 のビット列から、先頭に 10 を付けることで作成可能。その数は nob(k-1) である。
上記の二つの種類以外に規則を満たすビット列が存在しないので、合計は nob(k) + nob(k-1) である。Q.E.D.
nob に類似している授業で紹介された関数と nob(n)
の関係を、関数の名称を含め書きなさい。(3 点)
nob(n) = fib(n+2); フィボナッチ関数
制限なしのビット列に対する、規則を満たすビット列の割合がちょうど 0.5 になる n を書きなさい。(1 点) n = 4
全小問の割合が 0.1 以下の最小の n を書きなさい。(2 点) n = 12
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下記の数、学生、ペットなどについての英文に相当する式を作成しなさい。授業で習った記号は全て使って構いません。学生の集合は
S, ペットの集合は P、学生 s はペット p が好きということを
like(s, p) で表す。それ以外、名前付きの述語、関係、関数を使わないこと。
Create the formulæ corresponding to the English sentences below about numbers, students, pets,...
You can use all the symbols that were introduced in this course. Use S for the set of students,
P for the set of pets, and like(s, p) to express
that student s likes pet p.
Do not use any other named predicates, relations, or functions.
例 / Example: Five and seven is greater than seven and five: 5+7 > 7+5
All students like all pets. ∀s∈S: ∀p∈P: like(s,p)
Every pet likes a student. ∀p∈P: ∃s∈S: like(p,s)
There is a student who likes every pet. ∃s∈S: ∀p∈P: like(s,p)
There is a student who is liked by all pets. ∃s∈S: ∀p∈P: like(p,s)
There is a student who is liked by all pets.
There is a pet that likes no student. ∃p∈P: ¬∃s∈S: like(p,s)
No students likes all pets. ¬∃s∈S: ∀p∈P: like(s,p)
Some student dislikes all pets. ∃s∈S: ∀p∈P: ¬like(s,p)
Every student likes two pets.
∀s∈S: ∃p,q∈P: p≠q ∧ like(s,p) ∧ like(s,q)
If every pet likes a student, then every student likes a pet.
(∀p∈P: ∃s∈S: like(p,s)) → (∀s∈S: ∃p∈P: like(s,p))
If a student likes a pet, then this pet also likes the student.
∀s∈S: ∀p∈P: (like(s,p) → like(p,s))
If a pet is liked by a student, then all students like this pet.
∀p∈P: (∃s∈S: like(s,p)) → (∀s∈S: like(s,p))
Only some pets like all students.
(¬∀p∈P: ∀s∈S: like(p,s)) ∧ (∃p∈P: ∀s∈S: like(p,s))
For all rational numbers, the addition of two rational numbers is a natural number.
∀a, b∈ℚ: a+b∈ℕ