プログラミング基礎 II

第八回 (2009年12月 7日)

要素からコメントまで様々な入出力

http://www.sw.it.aoyama.ac.jp/2009/PB2/lecture8.html

Martin J. Dürst

duerst@it.aoyama.ac.jp

© 2006-9 Martin J. Dürst 青山学院大学

今日の予定

• ミニテスト
• 前回の演習・宿題
• ノードの種類別の選択
• ノードの和集合
• 演習

前回の演習・宿題

前回の演習で作った出力 (もしくは今日出された正解例) に次の機能を追加しなさい:

• コメント出力: 「翻訳者無し」をコメントとして出力、ファイルの頭にスタイルシート作成者をコメントとして出力など
• テキスト出力: 作者、翻訳者で姓と名の間に半角スペースを追加など
• 並び換え: 値段の大きい順や小さい順、著者の数の順、ISBN の順など、複数の順番

正解例: table_sort.xsl、結果: table_sort.html

今週の目標

XSLT のリフレクション (reflection) 機能の使い方

データのレベル:

• 本や値段などユーザのデータ
• 要素や属性などのプログラマのデータ

XML の構造を分かりやすいように HTML として出力する

入力例、出力例

ノードの種類の選別

XPath 内で次のようにノードの種類を選別できる:

• *: 要素 (ノードテスト)
• comment(): コメントノード (ノードテスト)
• processing-instruction(): 処理命令のノード (ノードテスト)
• text(): テキストノード (ノードテスト)
• namespace::*: 名前空間ノード (軸とノードテスト)
• @*: 属性 (軸とノードテスト)

ノードの和集合

• 複数の種類や条件のノードを同時に選択するには | で条件を結ぶ
  例: select='authors/person|translators/person'
  同等: select='(authors|translators)/person'
• xsl:apply-templates@select でも xsl:template@match でも使える
• テンプレートの適用は入力の順番

ノードのデータの出力

• ノードのデータは <xsl:value-of> 要素で出力
• xsl:value-of@select の値によって出力されるもの:

演習 1

提出: 12月11日 (金曜日) 22:00 までに Moodle に .xsl のファイルを投稿

一般の XML ファイルを分かりやすいように (X)HTML などに変換する。できるだけ全てのノードの種類 (ルートを含め7種) に対応させる。

ヒント:

• 出力に使える: スタイルつき <div>; 箇条書き (<ul>、<li>); テーブル; (X)HTML ではなく SVG
• スタイルには @class を使う
• ルートは一回しかない
• ルートの中には要素 (一つ)、コメント、処理命令がありうる
  (テキストもありうるが、全て空白のため無視できる)
• 要素は一番複雑
• 名前空間はやらなくてもよい (やるとしたら要素の中の最初に出力するとよい)
• 入力の例: someXML.xml、 作りかけの変換ファイルの例: showXMLsimple.xsl, その出力: showXMLsimple.html、完成の出力の一例: showXML.html